HakuTouGin

年來自分が考へた叉自分が多少實行し來りたる處世の方針は何處へ行つた。前後を切斷せよ、妄りに過去に執着する勿れ、徒らに將來に望を屬する勿れ、滿身の力を込めて現在に働けというのが乃公の主義なのである。                      「倫敦消息

2007/03/29

いくら Oxfam に払えるか

シンガーの有名な飢饉のペーパーを読んみました.飢えで死んでいる人を助けないのは,目の前のあさーい池で溺れかかっている赤子を助けないのと同じだ,というやつです.Oxfamとかの団体にお金をあげるのは「いいこと」じゃなくて義務なわけです.最初の疑問は,「え,じゃあこの著者はどこまで自分の所有を人にあげている?」です.そしてその答えはなんと,年収の25パーセントだそうです(シンガーのホームページ).す,すごい.たぶん少なくとも500万円くらい年間で寄付し続けているのではないだろうか.やっぱ哲学は本気なのがいいですね.自分の言ってることがあってるなら,そうせんと.Philosophy Talk のピーターシンガーの回もかなりおもしろいかったです.あとググればすぐに,Colbert report コルベールリポートというコメディ番組に出て本の宣伝をするピーターシンガーも見れます.

僕もまじめにOxfamかに1000円でも2000円でも寄付するかを考えます.しかし,ラジオでのシンガーは別に義務だから,とか功利主義の原理からそう結論が出る,とかではなく,そんなことは関係なく,寄付したらええやんということをものすごくうまく説明していました.

そしてやはり反論論文も二本読みました.倫理のことは何も知らないのですが,virtue ethics 徳の倫理?ググったら中国語では品徳倫理とか出てきた.僕的には全然説得力のない理論だったけど,そういう流れも盛んなんだなあ,と.