HakuTouGin

年來自分が考へた叉自分が多少實行し來りたる處世の方針は何處へ行つた。前後を切斷せよ、妄りに過去に執着する勿れ、徒らに將來に望を屬する勿れ、滿身の力を込めて現在に働けというのが乃公の主義なのである。                      「倫敦消息

2006/06/05

告白

町田康,『告白』中央公論新社.ネットで読める人々の評が,なんだか,なぜ人を殺すのか,とか熊太郎はどうして人殺しをしたのか,とかとかいう言及がいっぱいあって,なんでだろう,そんな話だったけな?と思っていたら,なるほど,写真を見て気付いたが,本の帯にそういう言葉がテーマ風に書かれてあるのか.皆帯にひっぱられて読みこんでいたのか.僕は図書館で借りたので帯を見ず,何の話か知らずに読み,事件が題材とは想定せずに進んだのだ.だので,そんな話ではない,と思った.

町田康のものを久しぶりに読んだ.というか,日本語で小説を久しぶりに読んだ.たんに,忙しかっただけだが.相変わらず,楽しく読んだ.相変わらず,この人はまじめだなあ.読んでると,こっちも感情を吐き出さざるをえず,頭がぐるぐるぐるぐるしてきてしんどかったが.

読売の夕刊連載だったらしい.読売凄いなあ.と思ったが,途中で連載をやめたとはどういうことだろう.大人の事情だったら読売それはよくない.まあ,そうではないのかもしれないが.