HakuTouGin

年來自分が考へた叉自分が多少實行し來りたる處世の方針は何處へ行つた。前後を切斷せよ、妄りに過去に執着する勿れ、徒らに將來に望を屬する勿れ、滿身の力を込めて現在に働けというのが乃公の主義なのである。                      「倫敦消息

2005/06/09

クリプキ

を見た.この一週間ほどは大学に来ているようだ.コロキアムかなんかで,でかい,500人くらいは平気で入りそうな教室をいっぱいにしていた.僕は授業があったので遅れていき床に座って聞いた.その分比較的近くにいたので,服装などを観察したりしてみた.黒のスラックスに黒のポロシャツ.服はすっきりとした感じだが,赤ら顔中肉中背といったとこか.おもに白髪,頭頂は薄く同じく白髭が顔の3分の1を覆う.動きはおじいちゃんだ.喋りもおじいちゃんといった感じ.ときどきぴたっと止まって空白が発生する.昔からそうなのだろうか,それとも年齢がそうさせるのだろうか.少し前に,チャーマーズを見たがその若々しさとは好対照かもしれない.
チャーマーズはおそろしい勢いで喋っていた.内容は半端なくこんがらがっていることをだ.二次元主義についてだったが,僕にはほぼ理解不可能だった.議論している人を見て怖い,と思ったことはあれが生まれて始めてかと思う.怖い,としか言いようのないくらい頭の回転が速かった.

ちなみにクリプキはジョークをよく飛ばしていた.スイスに行って偶然どっかの窓の外にモンブランが見えたときに,「それが命題の構成要素かどうか見極めようとしてみました」だって.これが一番分かりやすかった.会場大受け.

そのあとの質問コーナーは見物せずに帰ってきた.いてもどうせ意味不明であろうことは明らかだったし,テスト前なので.あと3年くらいで,僕も質問する人々の輪に入れるだろうか.入れそうになかったら,あきらめよう.