HakuTouGin

年來自分が考へた叉自分が多少實行し來りたる處世の方針は何處へ行つた。前後を切斷せよ、妄りに過去に執着する勿れ、徒らに將來に望を屬する勿れ、滿身の力を込めて現在に働けというのが乃公の主義なのである。                      「倫敦消息

2004/05/26

藤原正彦,『若き数学者のアメリカ』1977年,新潮社.
藤原正彦,『遥かなるケンブリッジ—一数学者のイギリス』1991年,新潮社.

洋行物は面白い.朝永振一郎の日記,出隆の日記も面白かった記憶がある.間もなく自分がまさに洋行するからであろうか.若い頃ミシガンアナーバーで陥ったノイローゼの記述など参考になる.色々これまでの経験,他人からの知識を総合するに,人間関係がまず第一である,ということであろう.人間関係さえうまくいっておれば,後は自ずからついてくる.漱石の洋行の記録でも読もうかしら.

しかし勉強もせずに読んでしまうとは.電車での読み物として最適だったのに,だめだなあ.
他なんかこういうの探そう.