HakuTouGin

年來自分が考へた叉自分が多少實行し來りたる處世の方針は何處へ行つた。前後を切斷せよ、妄りに過去に執着する勿れ、徒らに將來に望を屬する勿れ、滿身の力を込めて現在に働けというのが乃公の主義なのである。                      「倫敦消息

2006/04/12

読了本

Christopher J. Koch, The Year of Living Dangerously, 1978.
もともと ABC (Australian Broadcasting Comssion) のプロデューサーとして働いていた人の小説.舞台はスカルノ政権末期のインドネシア.ジャーナリストのハミルトン,そのカメラマンで中国系オーストラリア人のクワン,そしてその二人がともに愛したイギリス大使館のジルの関係を描きつつ,西洋人ジャーナリストの姿やインドネシアの人々の暮らしなどを記す.

人に借りたので読んでみる.映画になったらしい.題名はこれだろうか?ベトナム戦争とかに比べても,このころのことは全然そういえば知らないなあ,と思う.多分1964-5辺りでスカルノが失脚するまでの最後の一年を綴っていると思うんだが,そこからスハルトに行く経緯とかもよく知らなかった.スカルノという人は凄いカリスマだったんだろうなあ.ほぼ神権政治で,島々にはヘリコプターで舞い降りて,島民からしたら魔術による降臨としか思えなかった,とかなんとか.しかし最後の方でデヴィ夫人の名前が出てきてばびった.そらまあそうか.この最後の時期に恩寵を受けていたのか.こんなしっちゃかめっちゃかの時期を生き延びてきたんだから結構な生き証人なんだなあ,と感心.

哲学の勉強を始めると小説まで手が回らない,がちゃんと読まなきゃいけない.量量.

2 Comments:

Anonymous 匿名 said...

懐かしい!!

読んだなー。3、4日で死ぬ気で笑

パペットが暗示的でいいよね。

あ、再読したくなってきた。。

11:41 午後  
Blogger urbe said...

懐かしのやろ.最後結局ハミルトンとジルは幸せに結ばれました,って落ちでいいんだよねえ?

2:10 午後  

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