HakuTouGin

年來自分が考へた叉自分が多少實行し來りたる處世の方針は何處へ行つた。前後を切斷せよ、妄りに過去に執着する勿れ、徒らに將來に望を屬する勿れ、滿身の力を込めて現在に働けというのが乃公の主義なのである。                      「倫敦消息

2004/07/01

f-1visaの申請に米国領事に行ってくる.2限を出席し,そこからトンボ帰りで梅田に.建物は北新地からすぐのところにあった.予約は一時半からなので一時ちょいくらいに着いてみると,入り口の前に長蛇の列ができていた.くそ暑い中待たされる.電子機器やらペットボトルも何もかも持ち込みは禁止だそうで.ボディチェック後ようよう待ち合いに通される.

面接が行われる所も,まあ,銀行の待ち合いと変わらない.長椅子に座って名前が呼ばれるのを延々待つ.しかし少し異なり,窓ガラスが並んでおり,面接官は窓の向こうからマイクでこちらに質問する.

全体どのような順番でこなされていくのか,後からやってきた人も,早い人は早く終わる.僕は3時間くらい待たされて,最初の方は英語の質問になんて答えようかとか色々推敲していたけれども,もはやどうでもよくなった頃になって,名前を呼ばれる.

アメリカでは何を勉強されます?
—哲学です
哲学,ああそうですか.好きな哲学者の名前は?
—ええ,クワインです.アメリカの.知ってます.
スペルは?
—んと,Quineですけど.
ふんふん,その人がやったことを簡単にまとめると?
—簡単に?数学と言語の基礎かな.
ああ,そう.
(そして日本語に変わって)
ビザは二週間以内にお届けしますので.ハバナイストリップ.
—ありがとうございました.

と,なんともちぐはぐな会話を交わしただけという...
まあ,なんにせよビザ出そうでよかった.
しかし待たされ過ぎたせいで研究発表を見逃す.