HakuTouGin

年來自分が考へた叉自分が多少實行し來りたる處世の方針は何處へ行つた。前後を切斷せよ、妄りに過去に執着する勿れ、徒らに將來に望を屬する勿れ、滿身の力を込めて現在に働けというのが乃公の主義なのである。                      「倫敦消息

2006/03/06

東京行2

で,東京.タワーに登った後は,インフォメーションの人に,「渋谷ってどういったらいいんすか?」と聞くと教えてくれる.よしなしごとを喋っていると,バスは渋谷駅へ.見ると本当に犬の銅像の周りで人が待ち合わせている.ぜひ乗って写真を撮ろうと思ったが,相談の結果やめておく.せんたーがいなる所を抜け,109と銘打ったビルに登ってみる.京都オーパの地下といった趣で,建物自体は狭い.狭いフロアに多数の店.客層もやはりオーパの地下.非常にシンプルな作り,古いからであろうか.しばらく辺りをひやかした後は,秋葉原に向かう.

さて秋葉原の駅につくとそこには床広告も無く.普通にかなりでかい駅といった印象.仕事帰りの普通の人々で埋まっている.電気街とある方面に向かうと,申し訳程度に使用人呈の女性が一人ちり紙をくばり「メイドカフェ新装オープンでーす」と叫んでいる.くそ寒い月曜の夕方だからであろうか.別段かの有名な秋葉,といった感じはしない.このままは帰れるまいと,ヘアバンド,カートを引きずりながら歩いている三十路独身呈の男性の後にアリスよろしくついていってみる.しばらくして,なんだゲーセンに入るのか,と思ったそのとき,その男性は地下へと消えていった.これは,と勇躍して追いかけると,案の定インディーズな店舗に.コピーライトを脅かすメジャー流通でない作品が素晴らしい品揃えを誇っており,関西ではなかなかないのだろう,と.

ジャンク品をあさった後,O場は去り,僕はMと再会.半年ぶりくらいか.それ程懐かしいなあ,という感じがしないのは,継続中の友達ということであろうか.飯を食い,一晩雨露をしのがせてもらう.法律や法律に関して喋る.ロースクールの問題をみせてもらうなどもする.なるほど,こんな問題かと.法学の人々は野矢本などを読んで勉強しているようですよ.痛飲して楽しく過ごす.うらやましいのは,ターンテーブルがあり,少し触らしてもらったが,これは飽きない.回しているだけで.

翌日京都に帰る.往復とも新幹線とは少々罪悪感があったが,まあ,いいであろう.しかし所持金が底を尽きて駅弁食うのをレジに行きかけてやめる.京都からの電車賃が消えるところであった.まあ,東京という場所が実在することはこれで分かった.しかし,渋谷に黒塗りの若者なんぞはいなかった.やはりメディアの陰謀か,おそろしや.